四谷大塚の中学入試報告会 その3です。分析会の後半部分の内、理科と社会についてなどです。
■11:18〜11:30 理科
・2015年 出題形式の傾向
4分野均等が多い。+時事
試験時間は平均34.7分
問題数(小問)は33.1問 ・・・ 一分間に1問
実験・観察を切り口にした出題が多いと感じた
・分野ごとの出題傾向
◆生物 (「植物」「動物」「ヒト」「生物と環境」)
「植物」「ヒト」が若干減少し、「動物」「生物と環境」が増加
◆地学(「気象」「天体」「大地の変化」)
「気象」が減少し、「大地の変化」が大きく増加
生物と地学は時事に絡めた出題が多いので、毎年ブレ幅が大きい
◆物理(「力のつり合い」「電流と磁力」「光・音・熱」)
「力のつり合い」の出題が多かった
◆化学(「気体」「物の燃え方」「物の溶け方と水溶液の濃さ」「水溶液の性質と分類」「水溶液の中和」)
「水溶液の性質・分類」が増加し、「水溶液の中和」が減少
物理の光・音・熱、化学の中和については隔年現象。2016年では出題数が増えることが予想される
その他で出題が多かった分野
◆実験器具の使い方など
手回し発電機、ガスバーナー、上皿てんびん
◆新分野
発行ダイオード、磁石、電磁石
・合格に必要なもの
◆基礎学力の定着・・本質の理解、計算、分析力など
◆興味関心をもつ・・身の回りの出来事、時事、小学校で行う実験など
テキストの中だけでなく、周りに目を向けよう
例えば、お刺身の上に載っているのはタンポポではなく、キク。違いを見ておこう
◆新しく指導要綱に掲載された分野は過去問に類題が無いので注意しておこう
手回し発電機、LED、ダイオード など
・四谷カリキュラムの利点
教材が思考の道筋を拓くのに適している
自ら求める(予習方式)・・学習目的の発見
自ら考える ・・原理原則を深く理解
自ら判断、実行する ・・自分で解決しようと試行錯誤
この流れで学習することで、達成感をもたらすことができる
■11:30〜11:42 社会
・2015年領域別の出題割合
地理34%、歴史41%、政治国際25% だった
例年に比べて地理が減り時事を絡めた政治国際が増加した
・領域別の出題傾向と対策
◆地理
食糧(和食、おからなど)、交通(新幹線など)
4年生5年生からの積み重ねが大切。
開成のキャベツの出荷量は、予習シリーズでは4年で学ぶ。
地図帳は非常に大切。しっかり勉強しておこう
思考力も大事
例えば麻布の「ある時代の有田焼にはヨーロッパの文字が入っています。なぜでしょう」
という問題に、有田焼は佐賀、鎖国時代は出島が貿易窓口、出島は長崎、佐賀と長崎は近い、、、と思考をつなげていける力を身に着けよう
◆歴史
外交史、近現代史の王道的な部分が多く出題された
細かい年代幅の中での史実の並べ替え問題が多く出題された。
大まかな知識では対応できない。
◆政治・国際
消費税、憲法などが出題
現代社会の課題についての出題が多かった
女性の就労について
日本の歳入について
人口減少について
過去と現在をしり、未来をみつめる視点を大事にしよう
求められている学力は、丸暗記ではない。分析力、表現力、情報処理力を意識して身につけて行こう
・2016年入試 重要な時事テーマ
燃料電池などのエネルギー関連
日韓国交50年、終戦70年
北陸新幹線、北海道新幹線
選挙権18歳以上
・四谷大塚の出している時事本「ニュース最前線」が実際の入試と一致した部分の紹介
テストも毎年新しいものを作っているので、時事にも対応しています
■11:42〜 合格者のビデオ
関心のあること、将来の夢などのインタビュー
開成:国内自給率を上げたい、建築士になって老人でも住める家を作りたい、周りのことも考えられる子供を育てることができる教師になりたい、
貧しい人を助けることをしたい
筑駒:人を救う仕事、ノブリスオブリージュを念頭においていきたい
桜蔭:国連で働きたい、利他の精神を大事にしていきたい、実力を人の為に使うと自分も嬉しい、 など